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杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室

慢性期の座骨神経痛


およそ2800万人いる腰痛患者のうち、その約半数が患っていると言われている【座骨神経痛】


加齢に伴う筋肉不足・肉体労働・姿勢の悪さなどが主な原因とされていますが、それらに当てはまらない10〜30代の若年層やアスリートも発症することが多々あります。



まだ若い私が…、


筋肉不足でも肥満でもない僕が…、


あの有名アスリートが…、


なんで…?


この症状に悩まされる方の多くが、そう口にされます。




手術・鎮痛剤・整体・ストレッチ、

そして、鍼灸マッサージ。


巷には様々な治療法がありますが、すべての患者さんの痛みを改善させる答えは、まだありません。最先端の医療を持ってしても完治や再発のエビデンスは究明出来ていないのです。



そんな中、


当室はどのような治療を行ってきたか?

どのような方の痛みを改善してきたか?

についてご説明したいと思います。





はじめに、当室が得意とするのは【慢性期】または【再発】による座骨神経痛の緩和です。



この点を詳しくご紹介するため、まずは座骨神経痛の症状を時系列でご説明します。


 

①急性期


座骨神経痛の原因となる椎間板ヘルニア・脊椎分離症・脊椎すべり症・脊柱管狭窄症などは、デスクワーカーであろうと筋骨隆々であろうと発症します。

ごく普通の生活の中で何の前触れもなく、同じ職場、同じ年代、同じ体型であったとして、あなたが患って隣の同僚が患わない理由は、分かりません。



痛みは腰を起点として、尻のやや外側〜裏もも〜ひざ裏〜スネ〜足甲と広範囲に起こります。


発症から3〜7日が痛みのピークで、内服薬や湿布を服用してもほとんど効果を実感出来ない方が多いです。日常生活はほぼ不可能となり、寝返りはおろか一睡もできないほどの激痛が続きます。


また、痛みと併せて、①足のしびれ②動かしにくさ③頻繁に足がつる④極度の冷え性を伴います。



ー 間欠性跛行

 (かんけつせい‐はこう)


鎮痛剤の効果が現れはじめても痛みが完全に取れるわけではありません。イスに座れるようになる、トイレまで歩けるようになるのに数日かかります。それでも何とか仕事へ向かおうと外出すると、あたかも【電信柱ごとに痛みで立ち止まってしまう】ことを間欠性跛行と言います。


内服薬・ブロック注射などとストレッチを並行し、1〜3ヶ月で寛解するというのが標準的です。



これまでの経験上、この急性期という期間で鍼灸マッサージは【試しにやってみたら良くなるかも知れません】【少しくらいは軽減できるかも知れません】というレベルであり、投薬や注射などの整形外科処置とセルフストレッチが第一選択肢です。


私の技術不足を差し引いても、これまで急性期の座骨神経痛患者さんから【すごい良くなった】と言って頂けた症例は半数にも至りません。


 

②慢性期


内服薬やストレッチなどの甲斐あって、完全に痛みがなくなったという方がいる一方、いわゆる後遺症が残る方もいます。


また、座骨神経痛を経験された40%の方が数年ないし数十年後に再発しているとも言われています。


これらの方は、発症初期に比べて痛み自体は弱いものの【だからといって痛くないわけではない】【実はけっこう痛い】【腰は痛くないけどお尻から脚がしびれ痛い】という症状を訴える特徴があります。


当室の施術は、そうした【慢性化した座骨神経痛】や【時間が経過して再発した座骨神経痛】に対して主役と成り得る技術と考えています。慢性期の座骨神経痛患者さんから【すごいラクになった】と言って頂けた症例は8割を超えます。



では、急性期と慢性期は何が違うのか?


その根拠となるのが、座骨神経痛には急性期に見られる【神経障害性疼痛∶しんけいしょうがいせい‐とうつう】と、慢性期に見られる【筋・筋膜性腰下肢疼痛∶きん・きんまくせい‐ようかし‐とうつう】の2つがあるということです。




この2つを分かりやすくご説明します。



身体の支柱である背骨=腰椎の病変によって神経にトラブル(痛み)が始まります。


強烈な痛みを抱えがながらもトイレやら仕事やらと動かなければ生活できません。痛む足を引きずり、腰をかがめ、身体をよじる生活が数ヶ月続きます。



すると、どうなるでしょうか?


足腰の筋肉はどんどん硬くなり、スタート当初の痛みと入れ替わる、またはミックスするように混在していきます。もはやどちらのせいか?ご自分でも分かりません。



19歳で座骨神経痛を患い、その後の臨床経験を積んできた私自身の結論は。

発症初期からおおむね3ヶ月を過ぎると、ミックスしてきた筋筋膜性腰下肢疼痛が主人公になることが多いということ。この緩和こそ鍼灸マッサージが得意とするパートだと言えます。


 

③慢性期の特徴


端的に、腰は痛くありません。

尻から裏ももが痛みます。


ここで【腰下肢】という表現をもう少し具体的にご説明しましょう。



【腰】で硬くなる、または痛みが起きる代表的な筋肉は【脊柱起立筋群】と【腸腰筋】です。


脊柱起立筋群は、皆さんが【背筋】と呼ばれている背骨と平行して縦に長い筋肉です。

腸腰筋はいわゆるインナーマッスルで、背中から直接触わることが出来ない深い筋肉です。





次いで【下肢】へ行きたいところですが、腰と足の間には【尻】がありますよね。



実はココがポイントです。



【尻】で硬くなる、または痛みが起きる代表的な筋肉は【梨状筋∶りじょうきん】というインナーマッスルで、この筋肉の異常によって座骨神経痛が起きることは【梨状筋症候群】という名で広く知られています。


ほとんどの座骨神経痛治療では上記3つの筋肉、特に梨状筋をメインターゲットにしていますが、私はそれだけでは足りないと考えています。


その足りない箇所とは?


【外旋6筋】です。


 

④外旋6筋とは?


⑴梨状筋を含め、⑵上双子筋⑶内閉鎖筋⑷外閉鎖筋⑸下双子筋⑹大腿方形筋という6つの筋肉は、それぞれ名は違えど【外旋】という動作をするために存在しているインナーマッスルです。





腰にいる2人と、お尻にいる6人。


当室の治療では、その8人を丸ごとターゲットにすることを結論とし、高い効果を上げています。


 

ー 治療法



①外旋6筋は、お尻の脂肪層と大殿筋という分厚い筋肉の下にあるためマッサージでは届きません。まずはターゲットとなる場所をマッサージで探し、鍼を施します。


同じく腸腰筋も内臓の後ろにあるため、マッサージだけで柔らかくするのはほぼ不可能です。



よって、当室における座骨神経痛治療は【鍼】が第一選択肢となります。



②マッサージと鍼の後に、股関節の可動域を上げるストレッチを行い外旋6筋の柔軟性を高めると高い確率で痛みが改善します。



③【下肢】については、太ももの裏、やや外側に痛みが起きますが、腰とお尻の痛みが落ち着くと自然に鎮静します。



【歩けないほどではないけど痛い】

【季節ごとにやんわり再発する】

【立ち上がる時にジワっと痛む】


こうした症状にお困りの方がいらしたら、ぜひ当室の治療をご検討ください。

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